イーラ
Ylla
1911年、ウィーンで、ハンガリー人の父とユーゴスラビア人の母との間に生まれる。14歳でユーゴスラビアのベオグラードに移り、彫刻を学び始め、20歳の時パリに出て、コラロッシアカデミーで彫刻の勉強を続ける。翌年、映画のスチール写真の仕事を始め、写真の世界にはいる。1940年、29歳の時、ニューヨーク近代美術館が、彼女の移民ビザの発行を国務省に申請し、翌年イーラは、アメリカにおちつく。はじめての動物専門の写真家となった彼女は、アフリカ、インド等各地を撮影のために旅し、1955年43歳の時、インドで牛車のレースを撮影中に、乗っていたジープから落ちて亡くなった。イーラを知る人によれば、彼女は、自立心と冒険心に富んだとても魅力的な女性で、動物も人間も同じように魅了したとのことだ。また、動物の写真による絵本を何冊か作っているが、『二ひきのこぐま』は、イーラ自身がストーリーを書いた唯一の本である。